新世界の譜面の小節番号

クラシックの譜面は演奏するに当たってたいてい版の問題が出てくる。ここでは、譜面の内容については特に書かず、小節番号の話だけしたい。
兵庫のオケでは先週から「新世界より」の練習をしているが、小節番号がずれている問題が発生した。日本版のポケット・スコアと指揮者のスコアの小節番号の繰り返し部分の数え方が違うのだ。
1楽章と3楽章にある1かっこと2かっこのそれぞれの最初の小節を同じ小節番号にしているのが全音版・音楽之友社版で、指揮者のスコアは1かっこの最後の小節番号+1=2かっこの最初の小節番号となっていて、1楽章なら1かっこが4小節あるためこれ以降は4小節ずれるという格好である。
楽譜屋にいっていろいろ確認すると、海外版では、店にあったジェスク版、カルマス版、ベーレンライター版、ブダペスト音楽出版社版のいずれも指揮者のスコアと同じ数え方であった(ちなみに指揮者のスコアもカルマス版だが、古い可能性があり、店にあったのとは版が違うかも)。一方国内版は新しくなったものもあったが、数え方はやはり海外版と違っている。
一般的にどっちが正当な数え方というのはないと思うのだが、新世界については1かっこと2かっこを別に数えるのが正統派のようだ(もしかして今回なかったブライトコップ版はまた違ってたりして)。新世界のスコアはリハーサルマークの間隔が長いので指揮者も小節番号で指示しがちになるうえに、カルマスパート譜には小節番号がない。こんなことで合奏の効率が下がるのはさけたいものだ(団内には小節数をパート譜に書くよう、しかも間違えないように「お触れ」が出た)。