ヒンデミット:ソナタ(1939)


トランペットの朗々としたサウンドがそこにあるのですが、なぜこんなに悲しいのか、と思う名曲です。
第一楽章は、悲壮感みなぎる力強い歩み、といった音楽です。第二楽章は軽いタッチの曲で、束の間の安らぎを与えてくれます。
第三楽章は「葬送音楽」と記されています。うーん、トランペットの曲で葬送音楽か・・・とも思いましたが、よく考えればマーラーの第五交響曲もトランペットで葬送行進曲ですね。こちらの曲には、単なる葬送音楽というよりも、もっと感情的な、悲痛な叫びといったようなものがあると思います。そして最後は穏やかなコラールで全曲を閉じます。
私は譜面も持っていて、オケのオーディションの機会に本気で練習したのですが、フィンガリングはそれほど難しいところはないというものの、スタミナは大変必要です。また、ピアノの方はとても難しそうです。特に1楽章の最後の方はTpが歌う裏でオニのようなリズムのフレーズが流れています。でもそこが面白いです。